りんけんバンド/ありがとう
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1987年の作品。
山がちの地形、荒れ狂う雨嵐から眩しく熱い太陽まで気候の変化に富み、太平洋の海原に囲まれながら、アジア大陸とも近い、日本の最南西部に位置する、百万人以上の人たちが暮らす島々、それが沖縄です。
古の時代から今に至るまで、この地は色々な意味で文化の交流地でした。
日本、台湾、中国大陸、米国……良くも悪くも様々な外来文化が、現地のネイティヴな文化と溶け合い、大らかで繊細、多独自性と多様性が両立するようなものとなりました。
そんな沖縄の文化、伝統的な沖縄音楽を、現代にポピュラー化しようと取り組んでいるバンドが、りんけんバンドです。
一般に沖縄音楽とは、民族音楽学者の久万田晋氏によると、大きく分けて2種類あり、ひとつは古典(クラシック)としてのもの、もうひとつは民謡(フォーク)であり、それらが融合して大衆音楽(ポップ・ミュージック)となったのは、1879年に琉球王朝が消滅し、宮廷音楽家が民衆に影響を与えたからだと言われています。
そこから普及したのが、エイサー(沖縄や奄美群島でお盆の時期に踊られる伝統芸能)や、カチャーシー(両手を頭上に挙げ、手首を回しながら左右に振る踊り)でした。
彼らの目指している沖縄音楽のポピュラー化とは、このように、外部からの文化的な影響を受け入れながら、先達の音楽家たちが、自分たちのルーツである土着的なスタイルを、よりポップ・ミュージックのように親しみやすいものに磨き上げていった作業を引き継いでいるように思えます。
今作は、彼らのメジャー・デビュー・アルバムとなったのですが、例えば『べーるべーる』などのレゲエ調の曲は、意図してそういうアレンジを狙ったのではなく、その作業の過程で、たまたま類似点が生まれてしまったような新鮮さがあり、この辺りは同じ島国のジャマイカと比較するのも面白いかもしれません。
彼らこそが、独自の土着性からポップ・ミュージックの多様性を生む実験を楽しんでいるバンドであり、インターナショナルなイノベーターなのかもしれません。
帯はありません。
経年により、白い紙の部分に黄ばみがありますが、それ以外は美品です。
商品情報
カテゴリ |
エンタメ/ホビー › CD › ポップス/ロック(邦楽) |
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