ザ・タイム／パンデモニアム

1990年の作品。
ザ・タイムは、1981年に＂プリンスの手によって＂結成されました。
この＂プリンスの手によって＂という意味は、プリンスが当初ワーナー・ブラザースと契約する際に、他のミュージシャンをレーベルに招き入れ、自らプロデュースを行うという条件を付けたのが認められ、そこで受け入れられたのがザ・タイムだったのです。
当時は、フライト・タイム（Flyte Tyme）という名前で彼らは活動しており、メンバーもアレクサンダー・オニール（言わずと知れた、あのブラック・コンテンポラリー・シンガー）やシンシア・ジョンソン（リップスInc.のボーカルとして、1980年に『ファンキー・タウン』で全米チャート1位を獲得した実績あり）と実力者も揃っており、そんな彼らを敢えて排除して、デビューさせたというエピソードがありました。
久々のアルバムとなった今作は、シングル・カットされた『Jerk Out』が全米チャート9位になるなど大ヒットとなり、6年間のブランクがバンドのサウンドを円熟させる結果になったようです。
とりあえずのオススメは『Donald Trump （Black Version）』ということにしておきます。
ドナルド・トランプ！
あの米国の第45代大統領です。
もっとも、今作が発表された当時は、下品な振舞いで色々とお騒がせな不動産王だったわけですが、一聴して甘いバラードでありながら、歌詞はかなり辛辣で、もしもトランプが大統領在任中、プリンスが存命中で、ザ・タイムとの関係が続いていれば、どんな反応が湧き起こったか、と想像するのも面白いかもしれません。

米国輸入盤のため、英詞が記載されているのみで、日本語関係の資料はありません。
経年により、白い紙の部分に黄ばみが少しありますが、それ以外は美品です。