白い服の男 著者:星新一

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部屋に本があふれてしまい、
断捨離するために販売することにしました。

まっ白な制服。けがれのない理想の象徴そのものではないか。
私はこの制服をつけていることを誇りに思う……。

横領、強盗、殺人……こんなたぐいの犯罪は一般の警察にまかせておけばよい。わが特殊警察の任務はただひとつ――人間が作り出す平和の虚妄性を痛烈な皮肉をこめて描く表題作。
男っぽく言葉づかいのぞんざいだった妻が一夜あけるとすっかりしとやかな女になっていた――軽妙なタッチで医学の進歩の盲点を衝いた『月曜日の異変』。
ほかに、『老人と孫』『テレビシート加工』など全10編。

【目次】
内容:白い服の男
月曜日の異変
悪への挑戦
老人と孫
テレビシート加工
矛盾の凶器
興信所
特殊大量殺人機
ねぼけロボット
時の渦
解説:生島治郎

【本書収録「特殊大量殺人機」より】

もしかしたら人類というやつ、殺しの道具を作ることにかけては大変な才能の主なのかもしれない。こんなものをと思いつくと、いつのまにかだれかが、必ず作りあげる。

「やれやれ、やっと完成したぞ。これを陽子振動式・特殊選択式・遠隔作用・大量殺人機と称することにする」
とエフ博士が一台の装置を前にして言うと、助手が首をかしげながら意見をのべた。
「ものものしすぎます。こけおどかしのような語感ですよ」

著者について
星新一(1926-1997)
東京生れ。東京大学農学部卒。1957(昭和32)年、日本最初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊に参画し、ショートショートという分野を開拓した。1001編を超す作品を生み出したSF作家の第一人者。SF以外にも父・星一や祖父・小金井良精とその時代を描いた伝記文学などを執筆している。著書に『ボッコちゃん』『悪魔のいる天国』『マイ国家』『ノックの音が』など多数。

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商品情報

カテゴリ エンタメ/ホビー

文学/小説
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