ルー・リード/NEW YORK
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1989年の作品。
ルー・リードの、スタジオ・アルバムとしては通算15枚目にあたる本作は、円熟の全盛期の到来を告げる傑作となりました。
ギター、ベース、ドラムスの最小限のバンド編成によるロックンロール・サウンドは、軽快に、あるいは重い響きをもって、研ぎ澄まされたシンプルさを放ち、そこに彼特有の呟くようなボーカルが絡むのですが、そのボーカルも余計なものをすべて削ぎ落とした"声"としての、確固たる存在感があるのです。
全米ライフル協会、ルディ・ジュリアーニ(元ニューヨーク市長)、マイク・タイソン(元ボクサー)、ベルンハルト・ゲッツェ(1984年に発生したニューヨーク地下鉄銃撃事件の犯人)、ドナルド・トランプ(当時は不動産王でした)、カート・ワルトハイム(元国連事務総長)……ニューヨークという町を巡る、色々なトピックをテーマにした曲が並ぶだけに、登場する人物や団体も様々で複雑な関係を描いていますが、それらが簡潔な映画や書物のように、聴く者の耳を捉えて離さない、ストレートなポップささえ感じさせるものになっています。
ルー・リードといえば、これまでのキャリアのなかで、常に元ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのメンバー、ドラッグ中毒やバイ・セクシャルであることから生じたイメージを背負い、そのことを受け入れ、あるいは回避することに苦しんでいた印象があったのですが、今作ではそういうものが少しも感じられません。
長い年月をかけて、すべてを吹っ切ったようなシンプルなロック・サウンドに回帰することで、彼の"声"も生まれ変わったかのような新鮮さを獲得したように思います。
なお収録曲の『ラスト・グレイト・アメリカン・ホエール』の歌詞に出てくる"オレの画家の友人ドナルド(my painter friend Donald)"とは、彼の友人ジョン・メレンキャンプをモデルにしたそうで、それを知ったジョンは「えー!まるで中学生(eighth-grader, 日本でいえば"中2的"?)みたいだなぁ、でも好きだね」と反応したというエピソードがあります。
日本盤なので、英詞・対訳・ライナーノーツ・帯、すべて揃っています。
経年により、白い紙の一部分に黄ばみがありますが、それ以外は美品です。
商品情報
カテゴリ |
エンタメ/ホビー › CD › ポップス/ロック(洋楽) |
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