アントニオ・カルロス・ジョビン／ストーン・フラワー

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商品説明

1970年の作品。
アントニオ・カルロス・ジョビンは、1927年1月25日生まれ、1994年12月8日に逝去した、ブラジル出身のミュージシャンです。
一般的には、20世紀のブラジル音楽を代表するアーティストとされ、特に1950年代後半には、同じくブラジル出身のジョアン・ジルベルトやヴィニシウス・ヂ・モライスなどとともに、ボサノヴァという音楽のスタイルを確立したクリエイターとして、世界的な名声を獲得しました。
しかし本作は、そのような従来の＂ボサノヴァ・ミュージシャン＂のイメージを良い意味で裏切る、安易なジャンル分けを拒否するようなスリリングな緊張感さえ漂わせる、今聴いてもまったく古さを感じさせないモダンな音楽性が発揮されています。
それは今作において、クロスオーバー＝フュージョン・ミュージックの先駆けともいえる米国のレーベル、CTIを主宰したプロデューサーのクリード・テイラー、レコーディング・エンジニアのルディ・ヴァン・ゲルダー、ジョビンと同じくブラジル出身でアレンジャーとピアニストの両方を担当したデオダートが揃って参加したことが、大きな要因かもしれません。
オープニングの『テレーザ・マイ・ラブ』から、ピアノのイントロにトロンボーンやフルートなどの管楽器が溶け合うように重なる様子は、ボサノヴァのリズムを基調としながらも、遥かに官能的なムードを漂わせています。
『ブラジル』はサンバのリズムでありながら、明るい陽光の喧騒とは異なる、小さく揺らめく光のような気怠さを感じさせ、そこにジョビンの爽やかなボーカルが重なる様子は、まさに大人のムードが漂います。
タイトル曲『ストーン・フラワー』のヴァイオリン・ソロの激しさや、『アンパロ』でジャズ風のピアノ・ソロの簡潔さや、『太陽の国の神と悪魔』でサクソフォン・ソロの雄弁さが、それぞれの曲のなかに秘められたビートと違和感なく溶け合うのを聴くと、いかに今作が先鋭的な試みに挑戦しているかがわかります。
なお、ジョビンがCTIレーベルに残したのも、前述した3人が集結のも、今作のみというのが余計に奇跡的な出会いを感じさせます。

国内盤のため、ライナーノーツ、帯は付属しています。
美品です。

3年弱前

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